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三斗小屋鉱山跡6-⑥


それは・・

繁栄の跡・・

歴史に造られ・・

歴史が繁栄させ・・

歴史で衰退していった その鉱山・・

そこは時間が止まり

そして・・静かに眠っていた・・



*探索日2017年11月13日*












我!!ついに降り立ったり!!!
(゚Д゚;)

時刻は10時58分

とりあえず下流側を見てみる


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水なんか流れてないと思ったら・・

以外に沢になってる・・

この季節・・水に濡れるのは嫌だなぁ・・
11月だよ・・(一回目)
(´・ω・`;)・・

まぁいい・・ところでレールはどのあたりなんだろ?・・

うむぅ・・上流方向から探すか・・
(`・ω・´)シャキーン



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うっぷ・・・(゚Д゚;)・・

沢だと思って気を抜いてたら藪っぽくなってきた・・
(´;ω;`)

でもさっきほど深くないんでそのまま行くが

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うーーむ・・・

これといった人工物はないなぁ・・


それに・・この沢・・いつまで続くんだ?・・

結構な源頭部だから・・少し行けばなくなるかと思いきや

いつまでもV字型の谷が続いてる・・

(;´Д`)ハァハァ・・なんだか疲れた・・


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この辺で見切りをつけて・・

下流側に進むか・・

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しかし・・沢歩きは足場が悪いなぁ・・

おっさん山歩きも素人だが・・

沢歩きは・・どド素人どころか初めて・・

さらに山越えで残りのHPも5%・・
(´・ω・`)・・

足がフラフラで・・石につまづきまくってる

さらにトレッキングシューズは滑りまくるし・・
(´;ω;`)・・・

すでに靴は浸水してるし・・
(´ . .̫ . `)・・・

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もう・・足が冷たいよ・・
今・・11月だよ・・(二回目)
(´;ω;`)・・

それでも・・ゆっくり下っていくと・・


なんか・・鉱山ぽい地質感??
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岩っぽくなってきたぞ・・


!!!??これは!?

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うーーん・・微妙だが・・


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鉱坑跡かなぁ・・・自然の穴っぽい気もするが・・
わからない・・




むうう・・あれは!?

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なんか右に穴っぽい感が!!??
(゚Д゚;)


おおおおお!!!!

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これは絶対 鉱坑跡だろ!!!!

穴の前に掘った土砂がある感じは鉱山・・少なくとも人工的な穴!!!

行ってみるか!!(`・ω・´)!!

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これは・・ズリ(掘り出した土砂鉱物類の中で利用しないもの)か・・

登ってみるか!


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あう・・閉塞してるのか・・・
(´ . .̫ . `)・・

埋まっていて水が溜まっている・・・



むっ!?


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あそこにも穴が!!!

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うーむ・・しかし・・
行けるかなぁ・・かなり高い場所だぞ・・

おっさん・・すでに足が棒なんで・・
登りきれるか・・

今回は・・やめとこう・・


もう少し下流を探索して何もなければ登ってみるか・・




現在位置はこのあたり

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沢は以外に急傾斜(当社比)・・

鉱山があったんなら搬出用の道もあると思うが・・

老眼の目には・・よくわからない・・
(´・ω・`)・・


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むむむ!!!


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これは明らかに人工物じゃね!!!
(゚Д゚;)

石垣だよなこれ!!?


あああああ!!!
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なにげに上を見たら明らかに!!

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石垣が!!!!

よし・・あそこくらいならおっさんの体力でも行けるか・・

登るぞ・・(;´Д`)ハァハァ・・


おおお!!
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これは完全な人口物!!!!

素晴らしい・・こんなところに石垣が・・・




あ・・・この石垣の上に・・


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鉱坑じゃねーか!!
!!(゚Д゚;)!!!

すげーーーーーーっ!!
!(゚Д゚;)!!!


ど・・どれ・・近づいてみるか・・

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うおーーー!!でかい!!!

しかも穴が複数ある!!!!

こんなたくさん掘ったんかよ!!!

しかもこれ支持杭か!?



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奥の鉱坑は土嚢(といっても中は砕いた岩石っぽい)で塞がれてるな・・


あ・・でも左に少し開いている穴が


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おおおお!!!

土嚢で塞がれてはいるが半分くらい開いてる・・・


よ・・よし・・すこし覗いて・・

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ひーーーっ!!!!

怖えーーー!!!!!
(゚Д゚;)!!!!!!

なんだか・・水の音が反響して
すげー怖い!!!!

中に入ったら二度と出れなそうだ・・


ううう・・でも・・
鉱坑は何箇所かあるが・・

レールはないなぁ・・・

大雨とかで流されたか埋没したんかなぁ・・

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あ・・・また鉱坑らしきものが!!!


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ここは・・前の沢に

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石垣みたいなのが築かれてる!

なんだろう?・・沢の流れを変えた跡かなぁ・・




この坑口も土嚢で半分塞がれてるが・・

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半分くらい開いてるぞ!!!どれ・・


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うおっ・・・深い・・

土嚢のせいかまるで縦穴みたいになってる

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しかも水の流れる音がすごいする・・

沢の水が流れ込んでるんか?




あっ!!!!!
(゚Д゚;)!!!

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レールじゃねーか!!!!!!!!!

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!



鉱坑から伸びるようにレールがしいてあるぅ!!!!
(*´Д`)!!!!!

本当に・・本当にあったんだ
(´;ω;`)!!!


素晴らしいぃぃ!!!!!!
(゚Д゚;)!!

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しかもちゃんと2本あるじゃないッスか!!・・・
(´;ω;`)

よく・・消失しないであってくれた・・


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ありがとうレールさん
(*´Д`)ハァハァ



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素晴らしい・・ビューテホ~!!!
(*´Д`)ハァハァ

この風景を見るためだけでも

苦労したかいがあった(´;ω;`)



鉱坑からでたレールは藪っぽいところに入り

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そして・・

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消えていった・・



消えた先には


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ちょっとした広場のようになっている

何かの鉱山施設だったんだろうか・・



この穴から下流にも



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鉱坑っぽいものが・・


中は・・

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おお・・・ここは乾燥してそうだけど・・


やっぱり怖い・・(´;ω;`)
中は迷路のようなんだろうか・・



さて・・これらが・・

三斗小屋鉱山跡なんだろうな・・
(`・ω・´)!!


目的のレールも見られたし・・

帰路につくか・・


でも・・あの藪山をまた超えるのは気が進まない・・
・・というか・・死んでしまう・・
(´;ω;`)・・


この沢を下り続ければ林道に出れそうなんだけど・・

途中の砂防ダム標記が気になるんだよなぁ・・

でも・・おっさんのHPも3%をきってるし
選択肢は沢下りしかないか・・


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沢は結構な傾斜(当社比)があるが

おっさんでもゆっくり注意しならなんとか下れる





振り返って撮影


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でも・・きれいな場所だよな・・

そういえば・・この鉱山で採れたものをどうやって運んだんだろ・・
今の沢沿いに道があったんだろうか・・

三斗小屋の宿に精錬所があったような話があったが・・

あの藪山を超える索道とかあったんだろうか?・・・


あ・・あれは・・

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流れが緩やかに???

あ・・そうか・・・
砂防ダムに近づいたのか・・

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ううう・・これは・・・
降りれるんかな??


どうだろう?・・・
でかい砂防ダムなんだろうか・・・・


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・・微妙・・・
(´ . .̫ . `)・・・


ちょっと・・いや正直かなり怖い・・
高所恐怖症のおっさんには高さが怖い
(´;ω;`)・・


でも・・なんとか・・

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ゆっくりなら降りれそうか?・・・


(;´Д`)ハァハァ・・・なんとか・・

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着地!!!!
(`・ω・´)シャキーン


尻は土だらけだけど・・(´;ω;`)



む・・左岸に廃道っぽい道があるな

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砂防ダム建設用の道か・・


ってことは・・・


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あの謎の林道分岐に合流
(´・ω・`)・・・・

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ここから行けば藪無しで行けたやん・・
(´;ω;`)・・・

もう・・おっさんのHPはゼロよ・・
(´;ω;`)・・・


さて・・この三斗小屋鉱山・・
久々に老眼鏡持参で図書館に行ってみると

三斗小屋温泉誌や黒磯市誌に記述があった

この鉱山の始まりは江戸時代に遡る・・

三斗小屋宿で安政年間(1854年~1859年)ごろに黒羽藩金山御用係が巨費を投じて
5年にわたって採掘したが(主に金・銅)採算が合わずに閉山

そして・・
明治中期に鉱業が盛んになると及んで東京の山師「室井国」という方がこれに着目
明治26年(1893年)採掘権を設定し鉱山を再開

三斗小屋宿に精錬所を設け粗銅(97~98パーセントの銅を含む半製品の銅)として
馬により板室本村経由で・・黒磯に出荷していた

ちなみに・・
鉱山から精錬所への鉱石の運搬は人力に頼り鉱夫が背負ったと言われる

・・マジかよ・・索道じゃなかったんか・・
じゃぁ・・道は何処だ?・・沢沿いを降りで現在の林道を経由?
それとも藪山越え?・・何れにせよ大変な重労働だ・・


明治40年(1907年)東京の鉱山師「小林万年」という方がこれを譲り受け 
新たな鉱脈を掘り当て、明治42年(1909年)代議士の宮古啓三郎という方に譲渡。

宮古氏は大村銀治郎という方を鉱業所長として現場を取り仕切らせ鉱夫やその他の要員には
引き続き三斗小屋か板室の土地者を多く用い
明治44年(1911年)には三斗小屋の人口44名中21名が鉱山関係者だったという・・

明治44年編纂(~編集みたいなこと~)の三斗小屋誌によると・・
鉱質 黄銅鉱 坑数4 坑深2~3kmとあり

明治44年の栃木県統計書によれば・・
鉱種 銀 銅 鉛 亜鉛 ・ 鉱区坪数583608坪(約193ヘクタール)
採鉱高 銅7960斤(約4776kg)・販売高 銅 2228円

ともある・・明治時代の1円が現代の価値で20000円くらいというから・・
2228円だと・・44560000円!?(゚Д゚;)

これなら・・銅山も採算がとれそう・・
(*´Д`)

第一次世界大戦(1914年~1918年)ごろに最盛期をむかえたが・・

第一次対戦の終戦とともに休山・・

昭和に入り・・

昭和6年(1931年)宮古啓三郎氏から西島九郎という方が権利を譲り受け その年の秋に採鉱し休山・・

昭和9年(1934年)山本最純、井原某 という方々の共有となる

昭和18年(1943年)山本氏の単独所有となり第二次世界大戦の終戦とともに休山

昭和29年5月の調査では・・
鉱業権者 大阪市 山本最純・面積144600坪(約48ヘクタール)・登録鉱種 銀 銅 鉛 亜鉛
昭和29年1月から現在(昭和29年5月)まで本坑および新不動坑を開坑し のべ100mの坑道を
推進 現在従業員10人で探鉱中とあるが・・戦後いまだに鉱石を出荷したことはないとある・・

多分この昭和29年の試掘が最後で完全閉山したんだろうな・・・

これから3年後の・・昭和32年(1957年)には三斗小屋宿の最後の一戸が転出・・
三斗小屋宿は完全に無人の地となっている・・・

会津中街道の宿、そして白湯山信仰としての繁栄・・

戊辰戦争、そして大火による衰退・・

そして鉱山による繁栄

そして・・現在・・無人の地となる三斗小屋宿跡・・・

歴史に・・時代に・・翻弄され
激動の運命を辿った場所だな・・・
(´;ω;`)・・・

~おっさんのメモ書き~
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三斗小屋鉱山坑内図
(参考 黒磯市誌)



ちなみに・・このメモ図と地図を合成して鉱坑の位置を確認しようとしたけど・・
老眼で書き写したせいで・・
縮尺が微妙な上・・どの鉱坑がどれなのかわからず・・地図と鉱坑位置が全く合わなくて・・
失敗に終わる(´;ω;`)・・
多分・・鉱坑の方向や鉱坑内の見取り図的には正確なんだろうが 一つ一つの鉱坑間の距離や位置は違うのかもなぁ・・

(´・ω・`)







さて・・時間は帰路中のおっさんに戻る



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帰りの道も景色が良くて気持ちいい
(*´Д`)ハァハァ

あ・・これは・・


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芍薬甘草湯(シャクヤクカンゾウトウ)とな?・・・

「筋肉のけいれんなど、急な痛みが起きる方に。
筋肉の緊張を和らげ、けいれんによる痛みを抑えます。」

とあるが・・落とし主は大丈夫だろうか・・

というか・・疲労で足が攣るおっさんこそこの漢方薬がいいんじゃないか!?
(´・ω・`;)!!

これ・・病院で・・処方してもらおうかな・・


時刻は12時35分

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無事愛車に到着!!!(`・ω・´)シャキーン

帰って酒でも呑もう♪今日は熱燗の気分だ♪











おわり






by mimoru68 | 2017-12-02 09:36 | 鉱山